漢方治療では、病名よりも病態を優先します。「通常診療」よりも問診と脈、舌の観察が非常に重要になり、その理論は何百年もかけて精錬されております。
現在ではアジアだけでなく広く欧米においてもこの考え方が認められ、鍼灸とならんで「補完医療」として治療の重要な位置をしめるようにもなってきています。
患者さんにとっては、エキスで治すか生薬を煎じるか、保険か自費かも重要であり、それによって患者さんの負担(手間、経費)が変わってきます。
当院では、主にはエキス剤を合方(混合)して熱湯に溶いて飲んでいただく方法をとっています。その方法で大部分の疾患は治療が可能ですし、簡便な上、健康保険が適応され安価で済むからです。しかし、パーキンソン病、小脳脊髄変性症のような難病はこの方法では難しいと言えるでしょう。
基本はご存知の方も多いとは思いますが、病態を「気」「血」「津液(水)」「精」「陰」「陽」の基礎物質の異常として捉え、それに即した方剤を組み合わせて処方します。
「気」が不足していれば「補気」しないといけませんし、「血」が不足していれば「補血」します。
またそれぞれが、五臓(心・肺・肝・腎・脾)のどの場所が主に病んでいるかを考察してそれにあった方剤を選別していきます。
・・・難しいお話をこの辺りにして、臨床的なお話に移ります。
例えば、最もありふれた「風邪」を例に取ると以下のようになります。
おそらく病院に「風邪」で行くと、不必要な「抗生物質・解熱剤・咳止め」のセットが出ます。正直言ってあまり良くなりませんし、楽にならず、副作用もかなりあります。(もちろん例外もあります)
漢方治療ではその人の状態で全く処方が異なります。
ケース1;76歳女性、もともと風邪を引きやすい、5日前から微熱があって鼻水が少しでる。全身がだるく、食欲がない。背中のゾクゾクが取れない。顔色悪い。汗はほとんど出ない。
ケース2;40歳男性、もともと丈夫、昨日から寒気、高熱、体温39.5度、下半身より上半身がだるい、節々が痛い。顔が青白い。汗は出ていない。
ケース3;25歳男性、もともと丈夫、2日前から寒気、高熱、38度、今朝から大量に発汗、頭痛、頚や肩のこわばり、顔は赤い。下痢もある。
さて、よく処方される「葛根湯」を飲んで良いのはケース2のみです。麻黄湯でも良いかもしれません。残りの2ケースは葛根湯で悪化してしまいます。それを良く知らずに市販の「葛根湯」を飲んだり、あまり漢方に詳しくない先生が処方したりすると、「漢方なんて効かへん」という評判が広まります。
ちなみに、ケース1では香蘇散、ケース2では桂枝湯+黄連解毒湯などが用いられます。
当院では、慢性頭痛(片頭痛・緊張型頭痛)、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎の方には漢方治療を勧めています。アレルギーの方には抗ヒスタミン薬の併用をお願いするケースもあります。特に、花粉症はビジネスマンの方も多く、漢方薬はほとんど眠気が来ないので重宝します。
上記の例の「風邪」の場合と同様、同じ「花粉症」「喘息」でもその方によって処方が異なります。
慢性頭痛、喘息、アトピーの方は、とにかく鎮痛剤、ステロイドを使用しないことが目標です。
なぜかというと、それらを使用しても決して治ることは無いからです。(但しその時は一時良くなる魔法の薬です)
時間はかかっても出来るだけ体質から治していく、それが漢方です。
但し、風邪の漢方は即効性もあり、決して「時間がかかる」ものではありませんのでご安心下さい。



通常は複数のエキスを合方しますが、単剤での治療を行うこともあります。
単剤で治療が出来そうな方は、院内でお薬をお出しします。
エキスを合方する場合は、院外薬局に調剤を依頼しておりますのでご了承下さい。
(阪急豊中駅をご利用の方にはいくつかの薬局の場所をお教え致します。)
次のような方は是非、お試し下さい。
慢性的な頭痛 肩こり 更年期障害 慢性関節リウマチ パーキンソン病 生理痛 不妊症 不安 不眠 多汗症 肥満 むくみ 冷え性 食欲不振 倦怠感 虚弱体質 頑固な咳
気管支喘息 アレルギー性鼻炎 アトピー性皮膚炎 脳出血(こうそく)後遺症・・・
他にも漢方薬が著しく効果がある疾患が多数あります。
詳しくはお問い合わせ下さい。